★『阪急電車』と当たり前

ザーザー大雨の昨日、お休みだったので。
彼さんと、新しく出来たシネコンに『阪急電車』を観に行ってきました。

関西の人ならみんな知ってる阪急電車が舞台。
といっても支線の５駅くらいの今津線。近所の人じゃないと滅多に乗らない。
片道１５分だそうです。

その今津線沿線に住んだり通ったりしている人たちの物語。
身近にありそ気な、電車の隣に座っている普通の人たちが当たり前に抱えていそうな、いろんな人間模様が展開されていきます。

でもねぇ。ジーンとするんですよ。

普段私たちは、ちょっとした言葉を電車の中で誰かにかける…なんてこと、本当に見たことないんだけど。
年配の方はわりと声をかけてこられますね。
若い人でも具合の悪そうな人が隣にいたら、声をかけるかもしれませんね。
小さい子どもは疑問に思ったことはすぐ口に出してしまうかもですね。

まぁそういったきっかけで、ふと言葉を交わしたことで、癒されたりハッとする想いを抱いたり…それがとても共感を呼ぶというか。
　
２回泣きました。
隣にいる彼さんは全然気付いてませんでしたけどもｗ
なぜなら涙をダーっと流してただけだから(爆)

それだけじゃなく、クスっと笑えるカップルも出てきたりで、日常の中のドラマがちりばめられていて、ほのぼの温まる映画でした。
　
　
　
そんでね。
ざぁざぁ止まない雨を見ていてね。
とっても不思議に思えてきたのですよ。
　
バケツにいっぱい水を入れて持ったことありますか？
あるでしょう。１度くらいは。
重いですよねー！！
　
バケツをひっくり返したような雨、という比喩もあるくらいのどしゃ降り。
バケツの１杯や２杯じゃ済まないだろうなぁ～。
１杯でもすんごく重いのに、何杯分くらいの量なんだろうなぁ～。
ていうかそれが空中にあるの？
それってすごくね？
重力的にちょー重いものが空にあるってことでしょ？
それをいとも簡単そうに雲は持ち運んでるわけ？

すっげー！それってちょーすっげー！！
　
と、改めて驚いた次第でございます。

そんなこと、今まで考えたこともなかったよ。
自然の力って、わざわざ地震だとか津波だとかを体験しなくても、日頃から身近なところで驚異的な姿で見せてくれているんだよね。
それがあまりにも当たり前で、生まれた時からそうだったから、疑問も持たずにそういうもんだと思って過ごしていた。
　
雨でさえそうなんだから、空気があることだって。
土があることだって。草が生えることだって。
いろんな当たり前のこと、初めて見るような気持ちで見てみたら驚愕の自然を発見することができるかもしれません。
　
　
当たり前ついでに言うと。
　
うちの猫さんたちは、外に出たことがないんですよ。
チョコなんて前回の夏はオコチャマ過ぎたから、今年初めて「外」に興味を持ったわけです。

暑くなってきて窓を開けたら網戸越しに外の世界の音がします。
ガラス越しに、ベランダの端っこから下界（地面）が見えます。

そこから歩道を歩く人が見えるのです。

私たちが見た場合は、人が歩いてる…と思うだけなんだけど、チョコが見た場合、どう見えているんでしょうね？
　
「何か動いてる！なんだアレ！捕まえられる？？？」
　
目はランランと獲物を狙うくらいに全開な表情を見ると、彼にしてみたらネズミや虫と同じサイズに思えてるんじゃないのかな？という気がします(笑)
身長５ｃｍくらいに見えるんだもん。
ベランダに出てみたら、とても手の届くところにいるのではないって理解するかもしれないけれど、今のところはガラス越しだから、そんなに遠いところにいるとは思ってないぽい。
　
たぶん頭の中は「なんだアレ！なんだアレ！なんだアレは！気になるぅぅぅ！！」ていう感じじゃないかなー(笑)

でも彼をそのまま外の歩道に連れていったとしたら、今まで見てたものがすっごいデカい人間で、逆に自分の方が捕まえられる状況じゃん！うひゃー！って…気付かないよね。

アレとコレとは別物で、彼にとっての「人間」は、どデカいのとミニチュアサイズの２種類だと認識するかもしれない。
　
遠くにいるんだから小さく見えるのは当たり前じゃん。
その当たり前は、私たちにとっての当たり前でしかなく、どのくらいの距離があるのかわかっていないチョコには通用しないかもしれない。
　
そんなチョコをベランダの椅子に腰かけてイップクしながら眺めているのも、私の至福の時間なのでありました♪